デザイン留学情報
パーソンズがインテリアデザイン教育をスタートさせたのが1904年、日本は明治37年ちょっと前まではちょんまげ姿の人がまだいた時代でしょう。デザイン教育に強い武蔵野美術大学でさえ創立は1929年、インテリアデザインが入る工芸工業デザイン学科の設立にいたっては1959年になります。アメリカで最初のアカデミックな場でのインテリアデザイン教育をスタートさせたのがパーソンズですが、日本はそれに50年以上も遅れています。地震が多く、木造建築が主流だった日本の建築と違い、建築の寿命が長い西洋でインテリアデザインが発展したのも自然なことなのでしょう。
ニューヨークベースのインテリアデザイン情報誌の「Interior Design」のウェブサイトに毎年初めにTOP 100 Giantsというインテリアデザイン業界上位100社の年間売り上げランキングを発表しています。今のアメリカのインテリア業界を見る上でとても興味深い数値などが紹介されています。
以下、抜粋して和訳して見たいと思います。
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2013 Top 100 Giants
Mike Zimmerman -- Interior Design
"A rendering of the future Vikings Stadium in Minneapolis by HKS (ranked #12). Image courtesy of HKS."[/caption]
まずは大きな数字から、2012年度のアメリカのインテリアデザイン業界上位100社の売上合計は約2,600億円(26億ドル)。これは前年の予想を約706億円(7億600万ドル)上回っていました。2011年から比べてプロジェクト受注価格が7%上昇しましたが、今年度2013年はそれに及ばず微上昇の2,700億円(27億ドル)程にとどまるだろうと予想されています。そのような控えめな成長予想であっても、業界の雰囲気は上々です。
2002年からの急速なグローバル市場拡大に伴い、2012年には海外案件を抱えるインテリアデザイン会社が過去最高の全体の25%になりました。その海外案件の内の85%程度はアジアや環太平洋地域であり、2008年から調査を開始して以来最高の数値です。また、カナダからの受注件数が急上昇しています。3年前は主要100社の39%がカナダから受注していたのに対し、今回は59%に上昇しています。その他、上昇地域は中央・南アメリカ(26%→37%)、アフリカ(22%→27%)。中東は46%くらいで安定していて、2009年の61%からは下降しています。業界がいま最も注目している成長が期待される地域は、中国と中央・南アメリカです。では、どの地域が下がっているのでしょうか?それは、アラブ首長国連邦です。2010年、28%で上昇トレンドと言われましたが、今年はたった11%でした。、2013年度はアメリカ市場が最も成長の可能性があると、主要100社の83%が回答しました。これは過去4年間で最も高い数値でした。
過去数年来サステナビリティー(持続可能性)がトレンドキーワードとして上昇してきましたが、主要100社の89%がそのビジネス指針として採用し業界内に定着してきました。1社平均35%のスタッフが環境性能評価システム(Leadership in Energy and Environmental Design)公認資格を持っています。全ての製品の59%(3.8兆円規模)は、環境性能評価システムによって持続可能と認められています。インテリア業界においても主要100社の売上の48%(昨年は38%)はグリーンデザインによって生み出されています。
"Perkins+Will, #6 in Office. Shown: Astellas in London."[/caption]
仕事は増加傾向ですが、勤め口という意味ではそれほど状況は変わっていません。過去4年間で56%から44%の割合でリノベーションより新しく建築する割 合が多くなってきました。法人オフィスの請負工事が全体の割合で一番多く約35%、サービス業系が昨年の16%から少し上がって18%、医療系が15%、 政府系が、3年連続で下がって7%でした。2012年度では、上位100社の2/3が一般住宅の仕事をしていて、その内の80%が混合ビル/マンションの仕事 です。これは、2年前の73%から堅調に上昇しています。
インテリア家具や備品は予想を超えて上昇傾向にあります。2012年度は5兆5350億円(535億ドル)の予想に、実際は6兆5200億円 (652億ドル)でした。2011年度の5兆7800億円(578億ドル)からの上昇です。2008年まで遡っても毎年約5兆8000億円規模(580億ド ル)だったので、2012年度は大きな伸びを見せました。2013年度は6兆6740億円(674億ドル)を予想しています。
2012 Fees by Project Type | |||
% of Fees | Fees | Slideshows | |
Corporate Office | 35.40% | $924,160,965 | View Top 10 |
Hospitality | 18.10% | $474,001,772 | View Top 10 |
Health Care/Assisted Living | 14.50% | $378,352,451 | View Top 10 |
Retail | 7.10% | $184,546,238 | View Top 10 |
Government | 7.70% | $201,829,745 | View Top 10 |
Educational | 6.80% | $177,457,289 | View Top 10 |
Residential | 3.10% | $80,219,232 | View Top 10 |
Transportation | 2.30% | $61,332,285 | View Top 5 |
Cultural | 2.00% | $52,791,912 | View Top 10 |
Other | 3.00% | $77,429,571 | — |
Total | 100.00% | $2,612,121,460 |
"平均年収表"
"平均時給表"
元記事はこちら→ http://www.interiordesign.net/article/559411-2013_Top_100_Giants.php
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以上で和訳を終わります。
年収のグラフを見ると、デザイナーが平均700万円、プロジェクトマネージャーになると平均約1000万円とは収入面でも恵まれていますね。
さて、今月のトークイベントのゲストの松野さんはこのインテリアデザイン会社上位100社に入っているデザイン事務所で働いていた方なのでとても貴重なお話が聞けると思います。また、日本での就労経験もあるので日米の働き方の違いなども伺おうと思っています。参加無料ですので、是非お気軽にご参加ください。NK
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