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デザイン留学情報

Jun 23 ,2013
【VIPブログ】デザインシンキングからクリエイティブインテリジェンス(CQ)へ



IDEOの現CEOのティムブラウン氏がTEDで、デザインからデザイン思考(Design Thinking)というコンセプトで、外観の美しさや使い勝手のみのデザインからもっと社会やシステムを含めたデザイン思考への移行を熱く語っています。このデザイン思考も近年ビジネスの世界でもとてもポピュラーになっています。このデザイン思考のコンセプトを一歩進めたクリエイティブインテリジェンス(CQ)という考え方がBrouce Nussbaum氏によって提唱されました。

さて、このデザインを軸としたコンセプトは今後の社会にどのような影響を与えていくのでしょうか?確実に今後アメリカでは何らかの形でこのデザイン思考やクリエイティブインテリジェンスがビジネスや社会全体に大きな変化をもたらすきっかけになるでしょう。

以下はクリエイティブインテリジェンスの提唱者のBruce Nussbaum氏の記事の和訳です。
是非、上のTim Brown氏のTEDでの講演会と合わせて読んでみてください。
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【デザイン思考の試みは失敗した。では、次は?】 <font="-2">WRITTEN BY: Bruce Nussbaum

過去10年来のデザイン思考というコンセプトは終焉を迎えつつある。そして、私も、その内の一人として、他の考え方の枠組みへと動き出している。それは、クリエイティブインテリジェンス(創造的知性)または、CQ(クリエイティブ度)というコンセプトである。私は2012年秋に出版予定のこのコンセプトについて本を執筆中で、私たちはどのように教え、計り、そしてCQを使うべきかを、是非ここのブログ読者と話し合いたいと思っています。

なぜ、ビジネスウィーク誌でデザイン思考の主要な提唱者の一人であった私が、新しいコンセプトへと移っていったのでしょうか?答えは簡単です。デザイン思考というコンセプトによってデザインの専門的職業が生まれ、広く社会に利益をもたらしてきた。しかし、それが骨化し始めて、実際に悪い影響を与えている。ビジネスウィーク誌での同僚だったHelen Walters氏が、彼女のブログでデザイン思考の良い所と悪い所を数多く指摘しています。

それに付け加えると、デザイン思考の枠組みや構造のみが重要な関心事となってきてしまった。元々デザイン思考とは、プロセスの効率性が重要であるビッグビジネスの世界に、創造性をもたらす全く新しいプロセスを提供することでした。プロセスというフォーマットに創造性(クリエイティビティー)をパッケージ化することで、企業世界でデザイナーがよりデザインの仕事、インパクト、売上を拡大することができました。プロセスとしてパッケージ化されたが故、多くの企業はデザイン思考を快く受け入れてきました。

多くの成功もありましたが、これまでにそれ以上の失敗がありました。なぜ? それは、企業がデザイン思考のプロセスを全くそのままに吸収し、それを直線上の囲われた、微々たる変化や革新しかもたらさない教科書に書いてあるような方法論に変えてしまった。それをN+1イノベーションと呼びましょう。

特に企業のトップはこのデザイン思考のプロセスを、だだの効率化の為のほかの方法と同じだと思って取り入れています。最近パーソンズ大学でIDEOのTim Brown氏と話す機会がありました。そこでの彼の次の分析は正しいと思います。
「デザイン思考を推進する多くのデザインコンサルタントは、プロセスというトリックによって文化や組織に大きな変化をもたらしてくれるであろうと期待していた。デザイン思考のプロセスができた当初は、“クリエイティビテー(創造力)”という本当の産物を生む足場であった。しかし、ビジネス界でアピールするために、乱雑さ、衝突、失敗、様々な感情、議論のくり返しといった創造を生むプロセスの一部を剥ぎ取ってしまった。企業のトップやマネージャーの理解がある数少ない企業でのみ、本当の意味でのデザイン思考のプロセスによって本当のイノベーションが起っています。その他多くの企業ではそうではありません。デザイン思考の実践者として、またコンサルタントとして、今このデザイン思考のプロセスの成功例は非常に低い確率であると言わざるを得ません。」

しかしながら、デザイン思考のデザイン界や広い意味での社会への寄与は計り知れません。言葉にできない価値やデザインの性質を形式化することによって、デザイン思考はデザイナーの狭い消費主導のマーケット上の製品の設計ということから、より幅広いシステムや地域社会に関わる仕事へと活動の範囲を広げました。私たちは、世代間格差、ソーシャルメディアの拡大、地球環境破壊、国家間の格差、地球温暖化、人口増大、などの非常に大きな崩壊をもたらす問題に直面しています。それらが相まって、経済、社会、政治のシステムを蝕んでいます。デザイン思考は、デザインを単なる製品の設計からシステムという組織体系までその領域を拡大したのです。それはこの今の時代を乗り越える鍵となるでしょう。

私は、デザイン思考なしには「ヒューマニスティックデザイン(人間本位のデザイン)」は生まれなかったと思います。業界ではヒューマニスティックデザインは非常に大きな進歩であり、Acumen FundProject HParsons students at Memorial SloanParsons' students at Memorial Sloan KetteringStanford's K-12 initiativeIdeo at the Mayo ClinicKaiser Permanenteといったすばらしい実績があります。それらもデザイン思考の出現無しには起らなかったでしょう。そして、パーソンズ大学スクール オブ ビジュアルアーツスタンフォード大学、コロンビア大学などで行われている新しい教育プログラムもできなかったでしょう。

しかし、デザイン思考がクリエイティビティーを生むということでしたが、私はそのクリエイティビティーへと意図的に直接舵をきったのです。クリエイティビティーとは真新しい考え方ではありません、恐らく“デザイン”よりも古いでしょう。しかし、それは包括的なコンセプトです。経験上、言葉に出して“デザイン”とテーブルの向こう側の人へ言うとき、大体はそれを聞いた人はにっこり笑って、“ファッション”を思い浮かべるでしょう。“デザイン思考”と言ったら、恐らく微笑むのを止めて、椅子の背もたれへ身を任せあなたからちょっと距離をとるでしょう。しかし、“クリエイティビティー”と言ったらまた笑顔に戻ってあなたとの距離を縮めようと身を乗り出すでしょう。

誰もがクリエイティビティーという響きが好きでしょう。なぜなら、みんな自分がそうだと思っているし、またそうなれると思っている。そして、それは合っています。現に優秀な科学者、起業家、エンジニア、兵士、経営者、スポーツコーチ、アイスホッケー選手、そしてゲームのプレイヤーは皆クリエイティブです。先に挙げたデザイン思考の足場になる一連の行動は、クリエイティビティーの核心であります。それは、人とその文化に同調して学ぶことであり、本当の問題を発見するための経験、知恵、知識を持つことであり、そして何より一番重要なことは、解決法を生み出しそれを実行することであります。

デザイン思考がデザインをその専門的で、狭い限定的な場所から、もっと重要な問題や営利非営利問わず幅広い世界へと繋げる役割をしてきました。私はクリエイティブインテリジェンス(CQ)はそれを更に進めるであろうと信じています。

では、クリエイティブインテリジェンスやCQとは何でしょう?まだ、このコンセプトは完成されていません。今後数ヶ月の会話を通してより深い意味や真実が付いてくるだろうと思っています。現段階で言える事は、CQとは能力のことです。それは、読み書き能力や流暢さと言えるでしょう。もしも、あなたがKatie Salen'sのQuest to LearnクラスやRotman School of Managementでのビジネス戦略のクラスに出席したとしましょう、そこではCQを上げるような人の色々な行動が教えられています。また、軍隊でも、企業でも、スポーツチームでもそれは見られます。それは考えるだけではなく、行動することで学び、そして今日の生活の中で未知な、あいまいな、複雑な場所で新しい事をどのように行うかを学ぶことである。

今の時点で、私はCreative Intelligenceを新しい方法で諸問題を定義する力、そしてオリジナルの解決方法を作り出す力のことであると定義しています。問題発見と解決には低い能力でも高い能力でもどちらでも良いですが、この2つの能力の範囲が鍵となります。そしてそれは学習することができます。私はCQをゲーミング、シナリオプランニング、システム思考、そしてもちろんデザイン思考と同じ知的領域であると分類しています。グループ活動からクリエイティビティが生まれるとする社会学的なアプローチであり、個々の発育段階や天才個人による心理学的アプローチではありません。

私の夢をお伝えしてこれを終わりたいと思います。
「2020年、私のひ孫のZoeがスタンフォード大学、ケンブリッジ大学、Tsinghua大学に出願しています。それぞれの入学事務局に、彼女の数学、文学、そしてクリエイティビティーがどれくらいのレベルかを証明する書類を提出します。その判断材料として、SATスコア、エッセイ、IQ、そして“CQ”を見て合否の判断をするでしょう。」
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以上で和訳を終わります。

CQ(クリエイティブ力)は、インテリア、ファッション、グラフィック、などのデザイン分野を問わず、またマーケティングなどのビジネス分野でも不可欠なスキルとして浸透していくでしょう。日本は、革新的なビジネスイノベーションでは圧倒的にアメリカに負けてしまっている感じがしますが、このような漠然としたデザインやクリエイティブという言葉をしっかり定義してメソッド化し、教育の現場へ活用していくという取り組みがこの辺りの差を生んでいるのかもしれません。NK

元記事は、こちら

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