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Jul 05 ,2014
【VIPブログ】アメリカの企業マーケティングキャンペーンのスゴイところ

パーソンズAASプログラムの4学科の中には、ファッション業界へキャリアチェンジやキャリアアップを目指す人向けのファッションマーケティングという唯一のビジネス系の学科があり、この学科への入試課題は「あなたが成功したと思うマーケティングキャンペーンを分析してレポートにまとめなさい。」というものです。私はデザイン学科(家具デザイン)専攻でパーソンズを卒業したので、ビジネスマーケティングについては全くの素人ですが、ちょっと面白いマーケティングキャンペーンがあったのでここで紹介してみたいと思います。

今までのファッション業界や美容業界はターゲット層の理想像を作り上げ、モデルや芸能人を使い「ああなりたい!」と思わせて流行を作ろうとするのが主流ですが、女性がターゲットの米企業の中には全く違ったアプローチのキャンペーンを実行している所があります。

Doveの”リアルビューティー”キャンペーン vs ヴィクトリアズ・シークレットの”Love My Body”キャンペーンを比較した記事が非常にわかりやすい例だと思います。10年ほど前に行われたこのDoveのキャンペーンは、今までのファッションモデルに代表されるいわゆる”理想の女性像”に疑問を投げかける、「あるがままの女性美」をキーワードにした有名なマーケティングキャンペーンです。

※イメージクリックでソースに飛びます。

また、去年には外見だけではなく、パンテーンの”Shine Strong”キャンペーンでは、ビジネスの場で男女が同じことをしているのに、女性というだけで周りからの見方が変わる現実を見せつけ問題提起しています。例えば、男性がキビキビ部下に指示を出していると「上司(Boss)」だが、女性だと「横柄(Bossy)」と見られたり、男性が壇上で熱弁すると「説得力がある(Persuasive)」が、女性だと「押し付けがましい(Pushy)」と見られてしまう、など。しかし、そのような社会に良くあるレッテルは気にせずに自信を持って力強く輝きましょう!という呼び掛けで宣伝が終わります。


最も新しいところだと、生理用品のALWAYSが、”女みたいに(Like a girl)”という言葉の侮辱的なイメージをポジティブに変えようと”Like A Girl”キャンペーンを行っています。CM監督は出演者に「女みたいに走って」とか「女みたいにボール投げて」とか「女みたいに喧嘩して」などと注文、すると男女問わず出演者は、ちょっとバカにしたようなものまねをします。しかし、幼い子供に同じ注文をするとみんな純粋に一生懸命の演技をしてくれました。そして、続けて「女みたいに走る」ってどういう意味?と聞くと「出来る限り頑張って早く走ること。」と4,5才の女の子、”女みたいに”の女を自分自身と捉えているようだ。もう少し上の10才の子に「女みたいに~」って悪い意味?と聞くと「なんでかわからないけど、ちょっと誰かをバカにしたような感じがするかも。」と、自分を含め”女”全体を意識しているような、少し認識の違いが出てきます。ここで、「思春期以降、女性は自信を大きく失う。」、そして「ALWAYSはこの意識を変えたい!」とキャプションが入ります。それ以降は自信満々の女性が思いっきりカメラの前で、投げたり、蹴ったり、バットを振り回したり、”女みたいに”をネガティブなイメージで捉えていた女性も、「今度、女みたいに走ってと聞かれたら、演技はしないわ、自分がするようにやるだけ。」と意識が変化し、終わりに「”女みたいに”を素晴しいことだという意味に変えていこう。」と締めくくります。そして、視聴者にSNSでこのキャンペーンへの参加を呼びかけます。


もちろん、企業は売上が伸びるからマーケティングの一環としてこのようなキャンペーンを行っているのでしょうが、一般女性のみならず社会全体の意識変化を促すような問題提起を、企業マーケティングキャンペーンとして行うというのが単純にスゴイなと思います。上に紹介したようなマーケティングキャンペーンは企業製品の販売に直結するようなことではないのかもしれませんが、女性自らの意識変化を呼びかけ、女性であることに自信を持って、バリバリ頑張ろう!というような、ポジティブなアメリカ人女性の強さがヒシヒシ伝わってきますね。また、一つのデータ(米国勢調査局の調べ)として、アメリカでは女性起業家が過去17年間で68%増加していて、女性オーナーのビジネスの総数が2013年度860万から、2014年度910万へとたった1年間で50万も増えているそうです。女性起業のビジネスだけで1.5兆円の収益が増えたとのこと。女性がバリバリ稼ぐということは、上記の企業への経済効果も当然あるということでしょうね。

このデータを日本の現状と比較してみると、経済産業省発表の2012年度の中小企業の総数は386万(2009年から35万の減少)、この内、約26.6%が女性経営者というデータから、およそ103万が女性オーナービジネスであろうと推測できます。アメリカは約910万(中小企業総数は約2800万)なので違いは歴然としています。更に、長く続く不景気、デフレの影響で日本の中小企業は年々減少傾向にあり、起業するという社会的ハードルは益々高くなっている雰囲気があります。また、最近の報道を見るにつけ、日本での女性に対する意識は言わずもがなでしょう。上記で紹介した既存の女性イメージを変えていこうと呼びかける企業マーケティングは目先の利益追求ばかりではなく、一人ひとりの意識を変えていき、ゆくゆくは大きな社会変化のうねりとなって、回りまわって企業に優秀な人材が集まり、結果として大きな利益をもたらす事を目的にしているのかもしれませんね。

さて、女性の話ばかりしてきましたが、男はどうなんだ?と疑問に思いちょっと調べてみたら、似たようなキャンペーンがありました!番外編として紹介します。
英国紙The Sunの”現実の男はこうだ!”キャンペーン。

※イメージクリックでソースの全ての画像が見れます。

80年代のカルバン・クラインからはじまったメンズアンダーウエア広告(ムキムキのイケメンがパンツ一丁でポーズしているイメージ広告)に対するアンチテーゼ。上で紹介したDOVEの”リアルビューティー”キャンペーンにインスパイアされたものですが、これは企業キャンペーンではなく、イギリス版東スポが読者に呼びかけて出来上がったパロディなので、「男って馬鹿だな~。」とただ笑ってしまうだけですけどね。NK

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