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パーソンズニュース

Mar 30 ,2014
【パーソンズニュース】未来を見据えたファッション学部の新カリキュラム

パーソンズ大学は総合大学のニュースクールの傘下に入っています。そのニュースクールの学生が運営するウェブサイトのThe New School Free Pressがあります。ここではパーソンズも含めた大学内のニュースやアート&デザイン、ニューヨークのイベント情報などを学生が取材し記事にしています。

今回はその中から2011年頃から始まったパーソンズのファッション学部のカリキュラム再編成についての取材記事を紹介したいと思います。留学希望者の面談時にアントワープ王立芸術アカデミーセントラル・セント・マーチンズのヨーロッパ型とパーソンズのアメリカ型のファッション教育の違いを、クリエーション追求型とビジネスマーケット追求型として対比的にお話することが多いのですが、この記事を読むとパーソンズのファッション教育の方向性もバランス良く変化してきたのかな~と思います。

新しい変化には常に不平不満が付きものですが、これだけ世界的に評価されているパーソンズのファッション教育を現状維持するだけではなく、常に変化を取り入れていこうという姿勢はスゴイなと思います。しかもこのような問題を隠すこと無く学生からの取材も受け、以下のような記事を公開していることは、アメリカ的な議論をもってより良いものを作り上げていくデザインに通じるところがあると思います。

今回の新カリキュラム騒動は主に4年制のBFAや大学院のMFAのことではありますが、参考までにファッションデザイン学科希望の方は是非読んでみてください。

以下、記事の和訳になります。NK
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Parsons Fashion: New Curriculum Causes Conflict
Ashley Chervinski / March 7, 2012 3:50 AM

パーソンズ大学のファッション学部は、ダナ・キャラン、マーク・ジェイコブス、アナ・スイ、アレキサンダー・ワン、ティム・ガンなどを輩出している世界でも有数のデザイン教育機関として知られています。そのファッション学部のホームとして、マンハッタンの服飾系企業などが集まる地区にあるDavid M. Schwartz Fashion Education Centerがあります。※2014年現在は13丁目&5番街のダウンタウン校舎に移転しています。

[caption id="attachment_5694" align="alignnone" width="640" caption="The David M. Schwartz Fashion Education Center, located in the Garment District, where most of the fashion studio classes are taught. Photo by Danielle Balbi"]The David M. Schwartz Fashion Education Center ※現在はダウンタウン校舎へ移転しています。 Photo by Danielle Balbi[/caption]

ニュースクール(パーソンズ大学が傘下に入る総合大学)の学生にはあまり知られていませんが、そこの2階にあるスタジオ-----あの有名リアリティ番組の”プロジェクトランウェイ”の舞台になった場所-----パーソンズのファッション学部生には違った意味で有名です。そこは薄暗く、換気も良くない、そして夜遅くまで作業で混み合っているようなところで、ファッション学部生には”ダンジョン(地下牢)”と呼ばれています。しかし、最近はそのことよりも他に不満の種があるようです。

2011年の春に大学本部が新しいカリキュラムを発表した時、パーソンズ大学で一番有名な学部の将来について議論が巻き起こりました。この変化をある教授は”内部危機”と捉えて、本部のある者は”内部再編”と捉えています。議論の震源地は、昨年秋に講師陣による本部と新しいカリキュラムの不信任の採決によって加熱した、本部と講師陣の対立に端を発しています。

パーソンズ2年生のアンドリュー・シールズさんは多くの学生と講師の不安を次のように表現した。「縫製などのベーシックな技術的スキルを他の学校に通って身に付けろっていうのかい?毎年4万ドルもの学費を払っているのに、大学外で更にお金が掛かるかもしれないなんて馬鹿げてるよ。」

ファッション学部が取り組んでいる新しいコースでは、デザインの細かい技術的な側面に注力するよりも、よりコンセプト重視のアプローチを学べるような設計になっている。旧来のカリキュラムでは、縫製、型紙製作、立体裁断などの服を作るための技術的なことと同時に、デザイン方法も一緒に学ぶ。そのハードとソフト両方のサポートによって、学生は自分のデザインを実際に形にする為の必要なスキルを学べるようになっているのである。

しかしながら、新しいカリキュラムでは学生にもっとデザインとコンセプトの実験を促すことに重きを置いている。例えば、学生に紙や布を使ってトルソに彫刻していくようなイメージで制作してもらい、デザインについて学んでもらうということを意図している。このような教授方法は、ベルギーのアントワープ王立芸術学院やイギリスのセントラル・セント・マーチンズで行われている方法に近いものであると、インタビューに応じた学生と講師の両方が答えている。

4年制プログラムでは134単位履修が必須ですが、2013年年度入学生はそれが120単位まで少なくなりましたが、コースも変化しています。従来のStudio MethodやConceptsといったクラスはIntegrated Studioと言うクラスに統合され、技術的なスキルとデザインの両方を同じコースで学ぶようになりました。

パーソンズ本部は不満はごく少数意見であると反論しています。「もしも私達が変化もせず、カリキュラム向上もしなくなってしまったら、学生には適切なサービスを提供していないことになる。」と学務担当副総長のティム・マーシャル氏は語る。「ファッション業界は常に変化している。我々もその変化に合わせるべきである。」

パーソンズ学長のジョエル・タワー氏もこの新しいカリキュラムの変更の必要性に賛成している。「我々はこのニューヨークを学生にとって素晴しい実験場だと思っている。」、「この変化は更に大きいパーソンズのカリキュラム再編に向けた通過点にすぎない」、タワー氏は語る。「我々はこの都市の学びの場を最大限活用できるように、意図的に状況に合わせて変化する必要があると考えています。」と付け加えた。

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[caption id="attachment_5696" align="alignright" width="442" caption="ファッション学部生の制作風景 Photo by Stephany Chung"]ファッション学部生の制作風景. Photo by Stephany Chung[/caption]

誰もが賛成しているわけではない。2011年9月27日、BFAファッションプログラムの27名の教授に加えて、24名の非常勤講師の代理投票による不信任投票が行われた。この投票の計画者によれば、このカリキュラム変更は大学本部による誤った方向性の提示であり、無責任な行動である。

「学生が非常に競争が激しいアメリカの業界や世界市場で就職する為に必要な最低限のベーシックスキルを無視して、『遊び、冒険、実験』などの言葉遊びで今までのカリキュラムを無力化している。」と声明文が投票用紙に書かれていた。「ファッション業界がパーソンズ卒業生を即戦力として雇いにくくなるのではないか、と懸念しています。」

投票結果は51名中42名が、本部の指導力やプログラム編成力に”不信任”と投票し、8名が本部の決定を支持、1名が棄権しました。

この投票は、2011年の春学期に大学本部が新しいカリキュラムを発表した事による不満を形にしたものです。5月5日にマーシャル氏、タワー氏、そしてファッション学部長のサイモン・コリンズ氏によって企画されたミーティングに、約50名の教授陣が集まった。ファッション学部校舎の2Fで行われたこのミーティングで、教授陣は大学本部の決定に疑問があること、そしてこの決定に教授陣が何ら関与できなかったことに不満を示した。

「私達教授陣が一方的にカリキュラムを押し付けられるという状態は異常である。」とプリントメイキング担当教授のマリー・ダーマス氏は語った。ダーマス氏はニュースクールの非常勤講師労働団体の議長を務める。「これはカリキュラム変更ではない。カリキュラム崩壊だ。」と続けた。

パーソンズ大学本部がインタビューに応じ、この変化は必要であると主張した。コリンズ氏がFree Pressのインタビューで、教授陣も学生も常にプログラムの改良を望んでいると語った。「パーソンズのカリキュラムは常に変化するものです。」そして、「毎年それは改良されるべきだし、また今後そうなるでしょう。パーソンズはデザインスクールです。常により良い答えをデザインの力で導き出して行くのです。」

去年の7月からBFAファッションデザイン学科のディレクターに就任したフィオナ・ディーフェンベイカー氏は、この新しいカリキュラムの素案制作に携わった者の一人だ。「これは、学びのスタート地点からデザイナーとしての自覚を探し求める自由を学生に与えます。」とFree Pressの取材にメールで答えた。「学生は1日目からデザインを学び、そしてデザインという大きな傘の下で2Dと3Dの間の繋がりを紡ぎ出して行くのです。この新しいカリキュラムでは、従来の誰にでも合う「フリーサイズ」的なアプローチから離れて、あらゆるデザインの方法をサポートします。」

コリンズ氏は、新しいカリキュラムは決してロイヤル・アカデミーやセントラル・セント・マーチンズの影響を受けたのでは無く、従来のパーソンズの方針の延長線上にあるものだと主張しました。「新カリキュラムは従来の我々のカリキュラムをベースとしています。」と彼は語った。「皮肉ではあるが」と付け加え、「私もファッション学部の学務長のイボン・ワトソン氏も偶然にもイギリス人ですけれど。」

2006年から2009年までパーソンズ学長を務めたマーシャル氏も、新カリキュラムは真似では無いと同調しています。しかしながら、マーシャル氏は類似点はあると認識しています。「セントラル・セント・マーチンズは素晴しい大学です。そして、我々は常にその動向に注目していますが、彼らも我々の動向に注目しているのと同じことです。」とマーシャル氏はFree Pressに語った。

新カリキュラムがオリジナルであれ影響を受けたものであれ、少なからず学生にとって不満の種になっている。その中心となっている問題が、ソーイングを含めた技術的スキルに特化した授業が足りないこと。ある教授によれば、2011年の秋学期にクラス内での実技指導を控えるようにと通達があったとのことである。その代わりに、縫製技術を学びたい学生には3つの選択肢が与えられた:パーソンズ教授による授業外ワークショップを受ける、自費でプライベートレッスンを受ける、YouTubeを見て自己学習をする。

「カリキュラムは体系的であるべきだと思う。」と2年生のアンドレー・チカレッリさんは語った。「だけど、そのほとんどの内容については何らかの自己学習が必要だった。」

「私達はギニーピッグにされてるのよ。」と2年生のケイトリン・シュワーツさんは語った。「本当にショックだった。」

その他学生も、共有のクラス編成やプログラム変化について強い不満を抱えていた。

「今までのカリキュラムは実践的な自分の手を使って経験する場があった。」と旧カリキュラムで学んだ4年生のシンディー・チェンさんは語る。「もちろん先生方はシラバス(授業計画)をくれたけれど、生徒各自が自分で考えて作らなくてはならなかった。そのおかけで実践的に学べた。新カリキュラムがそうかはわからないけれど。」

2001年からファッションデザイン学科の非常勤講師として教鞭をとっているマイケル・ジョンソン氏は、どのように新カリキュラムが学生と学生の作品作りに大きく影響があったかを語ってくれた。

「私の教え子にソーイングができない子がいて、その子が私に言っていたのは、毎週月曜日に授業があって、そして毎週土曜日にワークショップがある。これはどういうことかというと、彼女は授業後に5日間も何もできないんだ。そしてワークショップ後、月曜日までの2日間ですべての作業を無理やり終わらせなくてはならない。もしも、授業内でソーイングを教えてあげれば、彼女はその週に練習して準備が十分できるんだけれど。」

「プログラムはもっとソーイング技術などをうまく取り入れるべき。」と3年生のアリーシャ・フェーブさん。「何も知らない無垢のままのほうがクリエイティブになれますよー、みたいだけど、でも実際は技術的なスキル抜きにはそれを実現するのが難しい。」

いくつかのクラスで不満の上がっている、常に変化するシラバス(授業計画)もまた学生や教授を困惑させている。

「誰もが同じ認識ではない。先生も本部も学生も、すべてバラバラだと感じています。」と2年生のアレクシス・フォーニールさん。「クラス内でシラバスを変え続けるから、誰も前に進めない感じ。」
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[caption id="attachment_5697" align="alignnone" width="640" caption="Students working in professor Gabi Asfour’s senior thesis class in the David M. Schwartz Fashion Education Center. Photo by Stephany Chung"]Students working in professor Gabi Asfour’s senior thesis class in the David M. Schwartz Fashion Education Center. Photo by Stephany Chung[/caption]

パーソンズの上層部はあまりこの学内の不満については気にしていない。ファッション学部長のコリンズ氏は9月の不信任投票について初めて知った時のことを次のように語った。「正式ではなく、廊下での会話のようなもの。」だったので彼は気に留めていなかった。なぜなら、非常勤講師労働団体も承認していなかったからだ。「私は正式な表明のみに興味がある。」と彼は語った。

一方でマーシャル氏はこの投票の重要性を認識していた。「これは議論されるべき問題であると思う。」、「なぜなら、今まで我々はすべての関係者(教授陣や労働団体代表者)を含めて、あらゆる懸案を言う場を出来るだけ多く設けてきたはずであると私は認識しているからだ。」

両氏は新カリキュラムはいくつかの段階を踏んで素案されたものであると言及した。ファッションカリキュラム委員会が2010年から2011年春までに進めた。ファッション学部学務長のイボン・ワトソン氏、前BFAプログラムのアソシエイトディレクターのカイル・ファーマー氏、そしてその他アカデミックコーディネーターによって、2年次と3年次の新カリキュラム素案が作成された。その後、コーディネーターは非常勤講師とミーティングを重ね2011年秋学期の為のシラバス(授業計画)を作った。

「問題なのはまだ履修単位が134単位のままであること。それが理由でまだ何も変えてはいない。」とワトソン氏はFree Pressに語った。「我々が目指しているのは、現カリキュラムの再編成、そして本当に学生達がクリエイティブな選択ができるように望んでいます。」

しかしながら、ワトソン氏とファーマー氏はこの講師陣の不満の矢面に立っている。「パーソンズ本部、中でもワトソン氏やファーマー氏は実力不足であり、経験不足であり、アカデミックな計画立案では力を発揮できていない。」と9月に行われた不信任投票用紙に書かれていた。

10月にはコリンズ氏が、ファーマー氏のBFAプログラムのアソシエイトディレクター解任を発表した。

「今後はカイル・ファーマー氏にはMFAで教鞭をとってもらい、またBFA 2Dコーディネーターとして学生に関わってもらいます。」とコリンズ氏。「フィオナ・ディーフェンベイカー氏には引き続きプログラムディレクターとして今まで通りの素晴しい活躍を期待しています。」

今回のファーマー氏の解任理由は、彼のスケジュールが合わなかったためだと、コリンズ氏は説明した。MFAプログラムには彼の役割により集中できる環境が整っていた。

ディーフェンベイカー氏はプログラムディレクターとして続投しました。「私はこのBFAファションデザイン学科のディレクションをすることをとても光栄に思っています。」と彼女は語る。「学生として、講師として、そして今はディレクターとして、私の持つユニークな考え方を今後のディレクションに活かしていきたい。」

2011年の秋学期には、新カリキュラムに対する学生と講師陣の不満を受け、本部は今後これを調整をすると約束しました。2012年の春からは、以前の3回のソーイングワークショップから5回に回数が増えました。しかしながら、未だに未達成の計画もあります。例えば、Integrated Studioクラスは現在は9時間に及ぶ授業ですが、2012年秋学期からも大きく変わらず、6時間授業と3時間授業になった程度です。

「本部に修正変更をお願いしたのですが、翌年の9月まではどうすることもできないと言われました。」とファッションデザイン学科教授のマイケル・ジョンソン氏。「確か去年の10月か11月だったと思う。ちょうどオバマ大統領陣営が12月までにイラクから完全撤退すると言っていた時ですから、でも我々の大学本部は翌年の1月にも変更できないなんて、これは不可能なのではなくて、彼らにとって優先順位が低かっただけですよ。」

まだ、ファッション学部の学生たちには、この学部の将来に多くの困惑や不明瞭な点がある。パーソンズ2年生のジュリアナ・ギボンズさんは、パーソンズに到着した時のことを思い出していた。彼女は、『国内でベストなデザインスクール』に通っているとその時は信じていた。

「もしもパーソンズのプログラムが国内で1番だとしたら」、ギボンズさんは言う、「なんでそれを変えようとするの?」

元記事は→ http://www.newschoolfreepress.com/2012/03/07/parsons-fashion-new-curriculum-causes-conflict/

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