パーソンズニュース
ファッション業界で働きたい!と一口に言っても、ファッションに関わる職種は多種多様です。デザイナーとしてファッションコレクションをデザインすることはもちろんですが、アパレル企業でバイヤーやマーチャンダイザーとして、また新聞やファッション誌などを扱う従来の出版業界や近年成長著しいデジタルメディアを扱うデジタルパブリッシングの世界でファッションジャーナリストやエディターとして働くこともそうです。
今回パーソンズ大学のファッション学部のブログから、ストラテジックデザイン&マネジメント専攻の中国からの留学生が書いたファッションパブリッシングクラスのコースレポートをご紹介します。彼女のようなビジネス系の学科生やAASファッションマーケティング専攻の学生にとっては、このような文章によるコミュニケーション能力スキルが必要不可欠であると思います。留学生にとってはまず英語のハードルが高いと思いますが、このようなファッションに特化した専門的なライティングスキルを身につけることは、自国他国に関わらずグローバルなファッション業界で就職する上でとても強力なアピールポイントになるのではないのでしょうか。また、ファッションデザイナー志望であっても自分のブランドイメージをつくり上げる上で、自国語+英語で説明できることはより多くの人に知ってもらう事に貢献するはずです。
ちなみに、このクラスは学部生(AAS含む)のみ履修が可能とのことです。サーティフィケートプログラム受講生は対象外です。
以下、和訳になります。NK
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リアル・ワールド:通常のライティングクラスとは全く違う、ファッション業界で働く為の規格外のファッションパブリッシングコース
「今学期取っているクラスがとっても良いの!」と話す友達に、「何のクラス?」と私が聞いたことから”Rebecca N. Suhrawardi教授のファッションパブリッシング”というクラスを知った。
Critical Writingのクラスのもっと楽しいバージョンだと思って、すぐに履修登録の手続きをした。だけど、それは期待とは違い、想像していたよくあるライティングのクラスとは全く違った。Suhrawardi教授はこのクラスをさながらミニファッションパブリッシング業界にしてしまう;ファッションニュースを深く掘り下げたディスカッションからはじまり、次にファッションパブリッシング業界のプロフェッショナルをゲストスピーカーに迎え業界の最前線の話しを伺い、その特別授業後にファッションエディトリアル、特集記事、デジタル戦略などを十分踏まえたプロ同等のファッションパブリケーションを最終チーム課題として取り組む。
作業的な記事を書くためのイロハや文法の手ほどきなどは無い。そのような力は、特集記事からショーのリビューまで出版の世界の多岐に渡るトピックの作文課題を毎週こなす事によって実践的に身に付ける。そして、各生徒それぞれの興味あるトピックを積極的に記事にすることを勧められる。「書くということは教えらて上手くなるようなことではない。それは数多くの練習からしか身につかない。」とSuhrawardi教授は口癖のように言う。
ゲストスピーカーとして出版業界から様々なフィールドのプロフェッショナルが特別レクチャーをしてくれる。例えば、月に2500万ユニークユーザー数を誇るウェブ上で最も人気のあるライフスタイルサイトRefinery29の共同創立者であり編集長のChristene Barberich氏をゲストにデジタル出版についてお話を頂いたり、リテールアナリストでありテレビ番組Fox Businessの立案者でもあるHitha Prabhakar氏をゲストにテレビ業界のジャーナリズムについてお話を頂いたり、ニューヨーク・タイムズの前ファッションエディターであり、アメリカン・エキスプレスカードのプラチナ会員(それ以上)向けに発行しているDeparturesのファッションディレクターであるHoracio Silva氏をゲストに出版業界においてのファッションディレクターの役割についてお話を頂いたりしました。そのようなファッション業界の実力者達の業界最前線の経験やビジネスの進め方からファッションジャーナリズムがどのように発展してきたかということまで、プロフェッショナルの生の声を聞くことは私達学生にとっては非常に貴重な時間です。
授業は毎週火曜日9:00からはじまり、生徒はとても積極的に授業に参加する。「このクラスだけが朝一から始まる授業なんだけど、他のクラスだったら取らずにゆっくり寝られるようにしてたと思う。」と生徒の一人、中国からの留学生のLily Chouは言う。
授業内では、最新のファッションニュースについてディスカッションを重ねて、業界で何が起こっているのかを把握しながら、生徒はファッションについての自身の批評的思考(クリティカルシンキング)を発展させます。ファッションエディターやジャーナリストとして最新のニュースやイベントなど、業界の動向をよく知ることはとても理にかなっています。そして、自分がそのような最新情報を常に意識する習慣付けをすることは今後非常に役立つでしょう。
最近のゲストスピーカーには、スケーターのライフスタイルがルーツのフットウェアとアパレルを扱うIPATHの創始者であるBrian Krauss氏が来校してくれました。後に彼はIPATHをティンバーランドに売り、彼自身は部門長として雇われた。現在、有名ロックバンドのBlink 182のTom DeLongeが立ち上げた、音楽にインスパイアされたシューズ&アパレルブランドのMacbethの社長として活躍している。どのようにそのようなニッチ市場を見つけ、また、どのようにその顧客心理に訴えかけたのかなど、彼の経験から培ったブランドイメージ構築に大切なことをレクチャーしてくれました。
この特別授業でKrauss氏は、ファッションのブランディングとそれの出版業界との関わりについて重点を置いてお話してくれました。「PRやプレスリリースなどのビジネス面で必要不可欠なライティングスキルを身につけるためだけではなく、またシーズン毎のコレクションを売り出す為に大切なブランドプロフィールを構築するスキルを身につける為にも素晴しいクラスですね。」とKrauss氏は授業前に話していました。「私自身もこのクラスでとても楽しんでお話ができました。学生からの良い質問を数多く受けて、逆に勉強になった部分もありました。」とKrauss氏は授業後に語った。
このような特別授業に加えて、Suhrawardi教授自身も経験豊富なファッションジャーナリストとして、VOGUEロシアやStyle.com(アラビア)等に数多く寄稿し、またELLE.comとInterview Magazineのスタッフメンバーでもある。彼女はこの業界にとても精通していて、学生の将来のキャリアについても惜しみなくアドバイスをして、また、Harper's Bazaarなどのインターンシップ先も多く紹介している。
次のゲストスピーカーはVanessa Friedman氏を予定している。Friedman氏(ニューヨーク・タイムズのチーフファッション評論家兼ファッションディレクター)には、ファッション評論と新聞業界についてお話頂く予定です。
情熱なしには学びはありえません。ファッションパブリッシングクラスとは、情熱を持った教授やゲストスピーカーを通して学生は業界の今を知り、幅広い知識と様々なライティングスキルを意欲的に身につける実践的なクラスです。
【著者について】
Zijin Shiは現在BBA Strategic Design and Managementの学生で、中国からの留学生です。クリエイティブへの情熱を持ち、アート好き。現在はそのアートへの情熱とビジネスマネジメントの知識を結びつけようと試みている。人との出会いの経験を多くの人に知ってもらいたいといつも思っている。
元記事はこちら。
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