世界３大ファッションスクールといえば、トム・フォード、マーク・ジェイコブス、アナ・スイ、ダナ・キャラン、アレクサンダー・ワン、など数々の著名ファッションデザイナーを排出したアメリカ・ニューヨークのパーソンズ、アレキサンダー・マックイーンやジョン・ガリアーノなどを排出したイギリス・ロンドンのセントマーチンズ、そして今回紹介する、アン・ドゥムルメステール、マルタン・マルジェラ、ドリス・ヴァン・ノッテンなどを排出したベルギー・アントウェルペンのアントワープ王立芸術アカデミーです。

 

1663年創立（350年以上の歴史！！）のベルギー・アントウェルペンにあるデザイン＆アートが著名な王立大学であり、有名なファッション学科の他にもグラフィックデザインやジュエリーデザインなどもある。留学生の多いファッションデザイン学科は比較的英語での対応が進んでいるそうだが、基本的に授業はオランダ語で進められるので、留学前のオランダ語の習得が必須になるだろう。TOEFLのような語学試験の提出は無いが、現地での面接＆入試による選考があり入学のハードルは高く、また、ファッションデザイン学科の学年別の在籍数を見ると毎年約半分は落第（クビ）になっているようで、才能の有無に関わらず頑張れば卒業できるわけではなさそうです。パーソンズのような実践的なデザインスキルを身につけるため、というよりは、入学時に自分の創作ヴィジョンをしっかり持ち、独自のアーティスティックな表現をストイックに追求したい人向けと思います。

 

著名な卒業生には、上記のほか、ベルンハルト・ウィルヘルム、A.F.ヴァンデヴォーストなどがいる。ちなみに画家のゴッホもここの学生だった。

 

2016年現在、学費、滞在費、保険などを含めた年間留学費用は約250万円。

 

以下、入試概要や治安、生活費などの参考情報です。NK

 

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※最新情報等は必ず各大学のウェブサイトにてご確認ください。

 

【スクール概要】
［名称］

The Royal Academy of Fine Arts Antwerp

［ウェブサイト］

https://www.ap.be/royal-academy

ファッション学部：http://www.antwerp-fashion.be/

［創立年］

1663

［学校種別］

王立大学

［学生数］

540（留学生：230、ファッションデザイン学部：130）

［合格率］

ファッションマスターコース（修士）：36％

［卒業率］

ファッションマスターコース（修士）：99％

※ファッションバチェラーコース（学士）では、1年生：60名→2年生：34名→3年生：16名となっており、毎年ほぼ半分の学生がドロップアウトしていくので、入学もそうであるが、卒業もかなり狭き門。

［課程］

学士課程（Bachelor)、修士課程（Master）

［専攻］

フォトグラフィー（Photography)、グラフィックデザイン（Graphic design）、ジュエリーデザイン＆金銀鍛冶（Jewellery design & Gold- and Silversmithing）、ファッション（Fashion）、コスチュームデザイン（Costume design）、彫刻（Fine arts Sculpture）、絵画（Fine arts Painting）、プリントメイキング（Fine arts Printmaking）、Fine arts In Situ³

 

［学内言語］

オランダ語

［留学生比率］

マスターコース：71％

［その他］

・ファッションマスターコース（修士）では、学生：教授比率、8:1

・FASHIONISTAにて4位にランクイン（セントマーチンズ1位、パーソンズ2位、FIT5位、RCA10位、LCF11位）

 

【アドミッション】
［出願期間］

・３月～

・現地アーティスティック入学テスト（２日間）：７月、９月※ビザ取得の関係上、留学生は７月のテストを受けること。

［出願に必要なもの］
－出願条件－

・高校卒業以上（但し高校時に大学レベルのAP（Advanced Placement）コースを4つ以上受講している者）

【アーティスティック入学テスト】

－当日に必要なもの－

・あなたがどのような勉強をしてきたかわかる履歴書（CV）

・志望動機書

・ポートフォリオ（ドローイング、スケッチ、ポスター、プリント、写真、アート作品の写真、など）

・テスト当日に必要な材料や道具（以下参照）

 

－学科別テスト内容－

⦿フォトグラフィー学科：

１．当日与えられたテーマに沿った、一連の写真作品の制作。入学テスト開始時にプレゼンしてもらいます。

２． 面接時に上記の写真課題についてのディスカッション。テスト１日目の午後に行います。また、この時にポートフォリオ、CV、志望動機書についても話し合います。

３．テスト開始時に行われる、一般的な知識をベースにした筆記テスト。

※持ち物：デジタルカメラ（ポケットカメラでも良い）

 

⦿グラフィックデザイン学科：

事前課題：（以下２点、テスト当日までに事前に準備すること。）

１． ヴィジュアルダイアリー。あなたの身の回りもしくは公共スペースの人物と物のヴィジュアルレポートを制作しなさい。必要に応じて色々なテクニックを使いな さい－ドローイング、スケッチ、写真、または／もしくは、タイポグラフィ要素、コラージュなど－最低16ページのブックレットにまとめる。任意の大きさ、 またダイアリーのカバーデザイン（おもて表紙、背表紙、うら表紙）に名前とタイトルが入ったものをデザインしなさい。入学テスト時にプレゼンできるよう に、個人的、アーティスティックでオリジナルなグラフィックダイアリーを制作すること。

２．グラフィックデザイナーを一人選び、そのデザイナーの作品１点について：それを選んだ理由と作品についてのディスカッションを３ページ以内のレポートにまとめなさい。

当日課題：

１．オブジェクトの観察課題（Observation assignment with objects）

２．観察課題のクリエイティブ処理（Creative processing of the observation task）

３．与えられたテーマでのデザイン課題

４．文字のイラスト課題

５．志望動機、文化的興味、アーティスティックバックグラウンドについてのインタビュー。あなたの好きなグラフィックデザインの参考例を１点持参しなさい。

※持ち物：A4、A3のスケッチ＆ドローイングペーパー、クレヨン、鉛筆、筆、絵の具、定規、ハサミ、カッター、のり、カップ、消しゴム、他。

 

⦿ファッション学科：

１．観察力テスト：鉛筆、木炭、またはその他、白黒の技法を使いファッションシルエットのドローイング。

２．水彩を使った静物のクリエイティブ処理

３．与えられたテーマでのデザイン課題

４．面接

※A3＋A4＋A2サイズのキャンバス、および水彩画用紙、鉛筆、木炭、筆、水彩絵の具、カップ、他。

 

※その他の学科についてはこちら（英文pdf）をご覧ください。

－オランダ語、英語能力試験－

特 に提出する必要はないが、オランダ語ができなければ授業についていくことは難しい。留学生の多いファッション学科は英語での対応もあるらしい。大学ホーム ページには語学のことについて詳細は見つけられなかった。どちらにしても、オランダ語と英語はある程度のレベルは必要と思われる。

－推薦状－

 無し

【留学費用について】
［年間学費］

€6,825（約89万円／1ユーロ＝130円）

［年間滞在費］

€9,360（約122万円／1ユーロ＝130円）

［奨学金］
N/A

【留学生活について】
［所在地について］
－場所－

ベルギー・アントウェルペン

－人口－

約50万人

－治安－

スリなどの窃盗罪の１０００人あたりの発生件数は日本の約１００倍とのことなので、都市部では特に気をつけたほうが良い。NUMBEOよればアントウェルペンの治安は日中であれば東京とほぼ変わらず（８２ポイント）、しかし夜間は東京は約８２ポイントに対しアントウェルペンは約４８ポイントなので、夜間は気をつける必要がある。

－物価－

世界の都市の物価比較サイトNUMBEOによれば、東京よりも平均１０％低い。生鮮食料品はアントワープのほうが安い、外食は東京の1.5～２倍、地下鉄は1.5倍、家賃は２～３割り安くなっている。

－言語－

オランダ語、フランス語、ドイツ語

 

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