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パーソンズニュース

Dec 14 ,2014
【パーソンズニュース】ファッションにユニバーサルデザインを!パーソンズ卒業生ルーシー・ジョーンズさんのこの挑戦にかける熱い思い

多くの人は、ファッションデザインと聞くと華やかなランウェイショーファッション誌カッコイイモデルが着こなすファッションブランドのイメージが思い浮かぶと思います。しかし、ファッション(装い)ということで考えれば、ファッションデザインとはそのようなごく狭い領域を扱うことだけではありません。

パーソンズ大学AASプログラムのファッションデザイン学科入試課題は、要約すると「性別年齢問わず、自分がデザインしたい思う人のライフスタイルを表現したコラージュ」です。制約がほぼ無い自由な課題なのですが、過去のファッションデザイン学科出願者のコラージュ作品を見ると、華やかなハリウッドスターなどのセレブリティやディズニープリンセスのようなお姫様など、自分の憧れを投影した作品が多いように感じました。もちろん、自分が着たいと思うような服を作りたいということは、モノづくりの基本ではありますが、もう少し視野を広げて様々なライフスタイルを持つ人達に関心を持ってデザインに思いを馳せることも、良いアイデアを醸成する上で大切だと思います。

私がパーソンズ大学のプロダクトデザイン学科生だった時に、同級生のファッションデザイン学科の友達に「なぜファッションデザインをするようになったの?」と質問したら、「私のおじいちゃんプレス機で指を無くしていて、自分でシャツのボタンをとめられないのを見て、その時おじいちゃんでも着れる服を作りたいと思ったから。」と理由を教えてくれました。当時自分は、恐らく多くのデザイナー希望者と同じように、”好きなことを学びたい!好きなものを作りたい!”という気持ちだけでしたから、そのシンプルでパーソナルな彼女特有のオリジナリティにとても感動したのを覚えています。

今回以下に紹介するパーソンズ卒業生ルーシーさんのファッションデザインに対するアプローチは、一般的なファッションデザインのイメージとは少し違うかもしれません。しかし、彼女の身近な人の為のユニバーサルデザインにかける情熱は本当に素晴しいと思います。

以下、パーソンズ・ファッション学部ブログの記事の和訳になります。NK

Parsons Alum Lucy Jones – A Passion for Universal Design

Written by School of Fashion


以下のブログ記事は、Regina Weiss氏がICS NY Blogに寄稿した記事から抜粋したものです。


※上のイメージをクリックで、ルーシーさん制作のムービーを見れます。


去る7月、パーソンズ大学の学生ルーシー・ジョーンズさんは、彼女がデザインしたアダプティブ・クロージング(障がい者が着やすい服)のリサーチに協力してくれる障がいを持つニューヨーカーを探していた。そしてちょうどその頃に彼女のデザインリサーチについて取材する機会に恵まれた。

ウェールズ出身のルーシーさんは10代から服作りをしてきたが、パーソンズに入学する為にニューヨークに移り住んだ時に転機が訪れた。

「ファッションを職業にしたい数多くの人達がいることに初めて気づいたんです。」とルーシーさん。「ある時、私は、左半身の麻痺を伴う持病を抱えるいとこのジェイクと話していました。彼は発作が強く出た日にはほとんど動けなくなってしまうのです。そして、ドバイに住む彼とスカイプで話している時に、気分はどう?と聞いたら、彼は『自分で服を着ることができたらどんなに良いだろう。』と答えました。今までそのことを話し合ったことがなかった事に気付きました。障がいを持つことでどのような不自由があるのかをあまり話し合うことは無いですよね。そして、私は、『どうやって服を着てるの?』と彼に聞きました。彼は、『お母さんに着せてもらってる。』と答えたんです。」

「その会話の後、私の心は大きく動かされました。教授のところへすぐに行って、障がい者向けの服作りをしたいと伝えたら、教授たちも私のアイデアをとても後押ししてくれました。パーソンズはファッションデザイン以外にも、工業デザイン、フォトグラフィー、純粋芸術、ミュージック、演劇など様々な学科がある大学なので、サポートを受けるのはさほど難しいことではありませんでした。」

「また、ある時母が脚を骨折してしまい、1年間車いす生活を余儀なくされたんです。母の車椅子生活を目の当たりにして、怪我によって本当に生活が一変することを経験しました。住んでいた家が全く車いすでは生活できないと分かり、外出もままならなくなりました。その時はロンドンに住んでいて、母と一緒に出かけた時、どこでもだいたい話しかけられるのは私か妹で、車いすの母は無視されていると感じてとても不満が溜まっていました。そして、教授にこう話したんです『ファッションってとても象徴的な業界ですね。これで人々にインパクトを与え、障がいのことを広く知ってもらうことができるのだから。』と、そしてこれが私がすべきことだと確信したんです。」

既にルーシーさんは大学卒業前から、Royal Society of the Arts、J.C.Penny Foundation、William Randolph Hearst Foundationなどから数々の賞を受賞しており、彼女の目指す分野では革新的リーダーとしてすでに有名だった。

服の着方を再構築する


「2年前、私がいとこのジェイクの障がいを真似て、服を着るビデオを作りました。」とルーシーさん。「真似をしてみて、ボタンや服の重さなどがこんなにも問題になるとは想像もしなかったし、服を着ること自体がこんなにも難しい行為だったことに気付きました。」

「このビデオにあるワイドオープンなズボンのアイデアは、ジェイクが『ズボンに脚を通すことが何より難しいんだよ。』と話してくれたことから生まれました。ズボンの間口を広くして履きやすくし、片方の腕で着れるように内側にループを追加したり工夫しました。」

ボタンの問題を回避するために、初期のデザインにはマグネットを代わりに採用した。「それが使い物にならないと分かったんです。」とルーシーさん。「マグネットについて色々調べてみました。身に付ることは健康には良いとされていますが、クレジットカードの磁気テープに悪影響を及ぼす恐れがあったり、針やその他金属系のものがくっついてしまうのです。ベルクロ(マジックテープ)も考えましたが、劣化してしまうのでダメです。他の方法を現在色々検討している最中です。」

プロジェクト初期段階で行ったリサーチで、ルーシーさんは、パラリンピックの競泳のワールドチャンピオンであるスージー・ロジャースさんと金メダリストのエリザベス・ライトさんにインタビューをした。どちらも先天性四肢欠損症で生まれ、洋服の脱ぎ着の多くの問題について聞くことができたが、ルーシーさんは彼女の想定する使用者との継続的な協力体制が必要だと感じた。

「私が行っているリサーチとデザインを次の段階に進める為には、私と一緒になってこのプロジェクトに取り組んでくれる障がい者の協力が必要だと思いました。そして、ある女性がこのリサーチに協力してくれることになったのです。彼女は二分脊椎症で1日のほとんどを車いすで過ごします。また、彼女の持つ障がいに起因して排尿のコントロールが上手くできません。彼女は、「『なぜ、私のような人のための魅力的でファッショナブルな吸収パンツがないの?』と私に聞いてきました。今後、そのデザインに取り組む予定です。彼女は私のフィットモデルです。また、これから彼女のコンディションに合わせたデザインに取り組んで行く予定ですが、その他にも多くの人が協力者として参加してくれると申し出があります。」

「教授は『世の中に変化をもたらすデザインをしなさい。』と私に言ったことがあります。そして、このプロジェクトはそこからスタートしたのです。私は最高の教授陣に恵まれ、本当に素晴しいサポートを受けてきました。どの教授も、今取り組んでいることを続けていきなさいと励ましてくれています。」

「小さな点を繋げていくことが全てなのです。洋服の開け閉めの方法には興味深い点が多くあります。私は、車いす使用者、乳がんの手術を受けた女性、身体の不自由な方、関節炎患者などを含めた全ての人達に向けた服作りをしたいと思っています。そして、洋服に必要なのはユニバーサルデザインだと気づきました。それは単なるファッションではなく、製品デザインや構造的なデザインも関わってくることなのです。これが私が目指す服作りです。」

元記事→ http://fashion.parsons.edu/blog/parsons-alum-lucy-jones-passion-universal-design/

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